熊野古道中辺路

熊野古道は熊野三山へと通じる参詣道の総称で、世界遺産に登録されて以来訪れる人が増えています。熊野古道には幾つかのコルートがありますが、とりわけ人気なのが熊野古道中辺路を巡るルートです。これは、かつて熊野三山の聖域のはじまりとされた「滝尻王子」から、熊野本宮大社の神域の入り口である「発心門王子」までのコースです。中世に熊野三山の信仰の高まりとともに熊野古道を巡る旅が盛んになり、上皇から庶民にいたるまで多くの人々が歩いたといわれる道です。和泉式部や藤原定家も中辺路を歩いたといわれています。熊野九十九王子のうちでも最も社格の高い五体王子である「滝尻王子」を出発点とし、熊野三山の首座として熊野信仰の総本山として仰がれる熊野本宮大社を目指します。このルートは車道から離れ昔からの古道の趣をそのまま保ちつつ、標識を備えた歩道として整備されているので歩きやすい道といえます。また、途中には眺望の良い「高原」地区を含め景色を楽しむこともできます。その他にも野中の一方杉、日本名水百選の一つである野中の清水、秀衡桜など古くからの見どころも多くあります。何と言ってもこの路の魅力は、其処此処に古の趣が残されているため、かつてこの路を辿った先人に思いをはせ古の歴史を感じることができる点にあるのです。

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